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大切なのは「リアル」を伝え続けること。採用単価3割減を果たしたベルフェイス 人事のSNS活用術

インサイドセールスシステム『ベルフェイス』を提供するベルフェイス株式会社。タレントの照英さん演じる「ヒラメ筋を自慢する昭和の営業部長」が印象的な交通広告でも話題になりました。

今回は、同社の西島 悠蔵氏にインタビュー。西島氏は、社員数が10名の頃に人事・採用・広報担当としてジョイン。新卒採用、中途採用、広報、教育、育成、戦略設計を一手に担い、現在は人事広報チームのリーダーを務めています。

多忙を極める急成長期のベンチャー企業の人事は、たった一人でどのように採用PRに取り組んできたのでしょうか。気になるSNSの活用法についても伺いました。

インタビュー /CO-NECTAR編集長 管 大輔

ベルフェイス株式会社 コーポレート事業部 人事広報チーム リーダー
西島 悠蔵(にしじま ゆうぞう)

1987年生まれ。福岡県福岡市出身。関西学院大学を卒業後、全日本空輸株式会社に入社。パイロットとして勤務後、株式会社リクルートキャリアに入社。キャリアコンサルタントを経て、人事に異動。800社を超えるエージェントのマネジメントを行いながら、年間500人以上の採用を経験。グループリーダーとしても後輩育成をしながら、正社員から契約社員まで幅広い採用の最前線を担う。2017年、友人の紹介からベルフェイス株式会社 代表の中島と出会い、人事・採用・広報の担当としてジョイン。

Twitter運用で大切にしているのは「リアルさ」と「親しみやすさ」、そして「継続」

—— 西島さんは、Twitterアカウントを開設してから4ヶ月目にして、フォロワーが4,400人(2018年12月21日現在)を超えていますよね!
そんなSNSの活用法について詳しく教えてください。

西島氏(以下、敬称略):Twitterのフォロワー数については、正直自分でも驚いています(笑)ただ、「Twitterをどう運用したらうまく活用できるか?」については、アカウント開設前から色々と考えていました。

現在のカジュアルなスタイルになった理由は2つあります。

  1. 事業のイメージを払拭させたかった
  2. 真面目なアカウントは性に合わないと思った

まず1に関して。BtoBの事業はtoCの事業に比べてイメージがしづらく、堅い印象を持たれてしまうことも多いため、、その印象を払拭したかったんです。

採用サイトをリニューアルする時に、改めてベルフェイスのブランディングについて考えたのですが、「BtoBのSaaSって、一般的に地味で堅いと思われがちだよね」という話になりました。そこで人事である僕がツイッターを始めるなら、超カジュアルにありのままを発信する方が、堅いイメージを払拭してより親近感を持ってもらえるのでは?と考えました。

2に関しては、単純に真面目なアカウントにしたくても出来ないと思いました(笑)

人事や採用担当の方って真面目な方が多いですよね。会社の看板背負っているから当然だし、素晴らしいと思いますが、僕の場合、性格的に真面目になりたくてもなれないと思った。実際、何人かに相談しましたが「真面目じゃない人が真面目なツイートしようとしても続かないよ」と言われました。

確かに、「人事らしく振る舞わなければ」と自分らしくない情報発信をしても僕だけでなくフォロワーから見ても違和感が生じる。どう振る舞うかよりも採用PRに取り組む上で大切なのは、情報発信を「継続すること」じゃないですか。であれば、僕が「ベルフェイスの理念は…」とらしくない事を言うより、僕から見たベルフェイスをリアルに伝えるほうがいい。

そこで、フォロワーや採用候補者の方に人間味や親しみやすさを感じてもらえるような、自分らしいアカウントに振り切ることに決めました。結果、「モテたい!」と発信する今のようなスタイルになっています(笑)

採用単価3割減。採用にTwitterを活用するべきメリット

—— ベルフェイスは、Twitterを積極的に活用されている社員さんが増えているように思います。

西島:はじめは意図的に啓蒙活動を行っていたのですが、最近は「情報発信」がカルチャーとして浸透してきているなと感じますね。

社内Slackでベルフェイスのエゴサーチ結果を共有されるようにしているのですが、ベルフェイスについてツイートしてくれる人が目に見えて増えていることを実感してもらえました。同時にTwitterをやることによってメディアに取り上げていただく機会も増えたので、「発信することによるメリットの大きさ」をみんなが認識できたんだと思います。

—— Twitterに取り組まれて、どのような効果がありましたか?

西島:DM経由で、月に8人くらいから直接応募いただけるようになりました採用単価でいうと、約3割コストダウンしています。

Twitterを活用したことで露出が増えたのでベルフェイスを知ってもらう機会が増えましたし、一人ひとりがどんな事を考えているのかがリアルに見えます。そのため、より多角的にベルフェイスを理解してもらえる機会になっているんだと思います。

今後はSNS、リファラル、ダイレクトを中心に採用活動に取り組んでいこうと考えています。

—— エージェントのコストは今後も上がり続けると言われていますから、ベルフェイスさんの事例は理想のロールモデルだと思います。

西島:最近嬉しいのは、「Twitterでベルフェイスを知って、Wantedlyで記事を読んで、HPから応募」という理想的なフローで応募してくださる方が増えていることです。今後はSNSを活用した採用がもっと活発になっていくだろうなと感じています。

求めるポジションによって採用手法はそれぞれ合う、合わないはあるので、エージェントだけに依存しない体制づくりをするためには、コンテンツをコツコツと発信し続けること、そしてそのコンテンツをターゲットに届けるための拡散力を伸ばすこと、そしてその両方を継続していくことが重要だと実感しています。

入社前の社員インタビューはSNSと相性抜群!?

—— ベルフェイスさんはWantedlyでもコンスタントにブログを更新されていますよね。なにか運用する上で目標設定はされているのでしょうか?

西島:Wantedlyブログはリファラルを狙った施策として運用しています。

Wantedlyブログでは主に社員インタビュー記事を更新していますが、実は、全員入社前にインタビューしているんですよ。その方の入社月に記事を公開するようにしています。

なぜなら、転職時がエンゲージメントも注目度も高いタイミングだから。

転職した時に、近況報告としてSNSに投稿する方が多いじゃないですか。周りの人も「あいつ転職したらしいけど、どこの会社に入ったんだろう?」って気になりますよね。それで転職した人のSNSを見てみると、ベルフェイスのWantedlyの記事が出てくるというわけです。インタビュー記事を読んで、「へ〜、話聞いてみたい!」と周りの方に思ってもらえたらと考えています。

実際、役員のインタビュー記事を読んだ同級生が「話を聞いてみたい」と連絡をくださり、入社に繋がりました。

なので回答としては、「毎月◯本作成する」と目標設定しているわけではなく、「毎月入社する人数に合わせて記事の更新をする」感じですね。

——入社前の社員インタビュー、とても面白い取り組みですね。なぜその施策を始めたんですか?

西島:リクルートキャリア時代、「エンゲージメントとリファラルの数は相関している」と言われていました。

「転職するタイミングって温度感が高いし、みんなから注目も浴びるタイミングだから、だったらそのタイミングに武器をもたせてあげたらいいじゃん!」と考えたんです。

あとは、もともと僕自身が習慣づけや継続が苦手だったので、Wantedlyブログ運用の仕組み化についてはずっと考えていました。

また、「採用色が強すぎてシェアされづらくなってきている」という声もあるWantedlyを、どうやったら上手く活用できるだろう?とも考えていて、入社手続きのフローに社員インタビューを組み込みました。転職時に社員インタビューを公開することでどちらも解決できるのでは?と思ったんです。

忙しいからこそ、採用PRが必要。中長期的な視点で課題を捉え、適切なタイミングで未来への投資を

——基本兼務で忙しい人事にとって、採用PR施策は優先順位が下がってしまいがちです。西島さんはどのようにして採用PRに取り組まれてきたのでしょうか。

西島:まず隙間をつくることを意識しました。オペレーション業務でパツパツな人事にとっては、「採用PRが大事なのは分かるけど、明日は面接が5本入っていて…」となるのが普通です。なので、採用PR施策の優先順位を上げるためには、隙間をつくることが重要です。

そのため僕自身も、初期は「まず最初にオペレーションをきちんと構築しておく」ことを意識していました。
人事はオペレーションを回していると、仕事をしている気持ちになりがちなんです。「今月30人も面接したわ〜」みたいな(笑)

ですが、本来のゴールって、採用じゃないですか。そう考えた時に、1日に5人面接して5人とも採用に至らなかったら、今日1日何やってたんだろう?って話になってしまいますよね。

そのため、ある程度採用が軌道に乗り始めた時点で、オペレーションを効率的にするために、採用管理システムを比較的早い段階で導入し、日程調整などの業務はアウトソースするようにしました。

——人事は成果報酬型の文化が根強く、初期投資を嫌がられる傾向にある気がするのですが、採用管理システムを早い段階で導入されたんですね。

西島:導入のための社内プレゼンは何度かしましたね。当時はまだ十数人のベンチャー企業だったこともあり、採用管理システムに10万円/月、日程調整などをお願いするオンライン派遣に5万円/月の投資は、はじめ「一体採用にいくら投資すればいいんだ?」と反対されました。

ただ、「今この15万円を投資することで、将来採用単価がこんなに下がる可能性がある」と伝えたところ、導入に至りました。信じて任せていただいたという側面もありますが、短期的な視点で成果を考えるのではなく、企業の3年後、5年後を見据えた中長期的な視点で投資の必要性を伝えることが大切だと思います。

特にベルフェイスは拡大していくフェーズにあるので、採用が追いつかなくなってしまっては事業成長も止まってしまいますからね。

実際、オペレーション業務をアウトソースできていなかったら、採用PR施策について考える余裕はなかった。Twitterの運用や、広報の立ち上げにも取り組めていないと思うので、中長期的な視点で課題を捉え、適切なタイミングで未来への投資をすることは大切だと思います。

編集後記

ベルフェイスさんの採用PR事例、いかがでしたでしょうか。

SNSを活用した採用は、今後ますます加速していきそうですね。企業の公式アカウントよりも個人アカウントの方が影響力を持つケースも増えてきている昨今において、西島さんの「リアルさ(本音)」と「親しみやすさ」を大切にされいてる等身大な運用方針はとても参考になります。

また、採用PRは継続してこそ効果が発揮される施策です。「ブログを始めてみたけど続かない」「ルーティン化の仕組みが整えられない」と悩まれている方は、ベルフェイスさんのように入社手続きフローに社員インタビューを組み込む方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。転職時はエンゲージも周囲からの注目度も高いため、リファラル採用も加速しそうです。

成長が著しいベンチャー企業のたった一人の採用担当者でありながらも採用PRに成功されている理由。それは、人事として「達成するべきゴールは何なのか」を考え、「集中するべき仕事」と、「アウトソースするべき仕事」を整理し、「適切なタイミングで投資をしてきた」ことにあるのかもしれません。

小野瀬 わかな
小野瀬 わかな Wakana Onose
CO-NECTAR編集部・ フリーライター

採用領域を中心に、企業の情報発信をサポートしているフリーのインタビューライター。

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