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コンテンツづくりには「共感」&「納得」が大切。自社採用比率8割のfreeeがこだわる採用PR術

2015年から採用PRに取り組んでいるというfreee株式会社。同社は、自社採用比率が8割といいます。採用競争が激化している中、理想的な採用活動を実現させている企業は、どのように採用PRに取り組んでいるのでしょうか。
今回は、同社で新卒採用担当の責任者を務める高森 昂大氏に、採用PRに取り組む上で大切にしているポイントや、媒体別の活用方法、今後の課題などを伺います。

インタビュー/CO-NECTAR編集長 管 大輔

PROFILE

高森 昂大(たかもり あきひろ)
freee株式会社 人事採用本部 新卒採用責任者
熊本県出身。一橋大学商学部卒。2016年4月に新卒一期生としてfreeeに入社。セールスチームにて法人向けの新規開拓営業に従事した後、事業企画にてセールス組織の業務効率化に取り組む。2017年7月からRecruitingチームにて新卒採用を担当。

採用PRに取り組み始めたきっかけはメンバーからの提案

——採用PRの必要性を感じたきっかけを教えて下さい。

高森氏(以下、敬称略):きっかけは、中途入社したメンバーからのアンケートからでした。入社してみてどうだったかを質問するもので、「もっとfreeeの魅力を発信して欲しい」と声が上がっていました。

——人事や経営者ではなく、社員からの提案で採用PRがスタートするって珍しいケースだと思います。

高森:入社後に、ギャップを感じているメンバーが多かったんですよね。

「こんなに良い会社って入社前に知らなかったから、もっと打ち出すべき!」「思った以上に良い会社だから、もっと発信しないともったいない!」とメンバーから声が上がっていて。

それまでは事業内容に関する広報活動しか行っていなかったので、もっと「働く場所としてのfreee」という観点で情報発信をしていくのは大切だよね、となり2015年から採用ブログをスタートさせました。

コンテンツづくりのキーワード「共感」&「納得」

——コンテンツを作る上で大事にされていることはありますか?

高森:僕たちがカルチャーとミッションを非常に大切にする組織なので、そこに共感してもらえるような発信内容になるように意識しています。

例えば、freeeという会社が船だとします。その時に、乗船したい理由が「オシャレな内装」「椅子がフワフワ」「豪華なディナーが出てくる」といった「働く環境」だけだと、僕たちのカルチャーには合いません。僕たちは「船の目的地」に納得して、目的地を目指して一緒に行動に移していける人に乗船してもらいたいんです。

とはいえ、ミッションやカルチャーの紹介だけではダメですから、「共感を呼ぶ要素」と「納得できる要素」両方を伝えることを大事にしています。

社員インタビューではメンバーに「何故freeeに入社したのか?」「実際に入ってみてどうだったか」を中心に、美談に終わらず、今までで一番苦労した経験やそれをどう乗り越えたのかなどなるべく生々しい話を聞いています。

媒体の運用は、特性を活かして目的別に使い分ける

——なるほど。情報発信の媒体は採用ブログがメインなんですか?

高森:現在の運営媒体は主に3つで、採用ブログエンジニアブログWantedlyブログです。それぞれ媒体ごとに目的を決めて運用しています。

——それぞれどのような目的で運用しているのか教えてください。

高森:freeeを知らない人が見ても「なにそれ?」「面白そう!」と思ってもらえそうなイベントや出来事はWantedlyブログに更新しています。最近だと、「釣り部が釣ってきた魚をたべる会」とかですね。

freeeは社内イベントや部活動が活発なのですが、長く所属しているとそういった活動も当たり前になってしまうので、入社間もないメンバーが「面白い!」と感じたテーマで書いてもらうこともあります。

一方、採用ブログは、メンバーの想いを深く掘り下げるインタビューをメインに更新しています。

カジュアルにいろんな会社のブログを見る一環でfreeeを知ってもらうことを目的にしたWantedlyブログに対して、自社HPの採用ブログを見に来る方はfreeeを受ける可能性を選択肢の一つに入れた上で見に来て頂くことを想定しています。自社HPまで見に来る人は比較的freeeへの関心が高いのでは?という仮説を持っているからです。

「認知のためのメディア」「動機付け&理解を深めるためのメディア」で分けている感じですね。

——エンジニアブログについてはいかがですか?

高森:エンジニアにとって、開発組織や使っている技術を知れるかどうかは就職活動をする上で重要なポイントだと思っています。そういった情報を発信するのがエンジニアブログの主な役割です。
開発体制やプロジェクトの進め方の特徴、新しい技術の導入や技術的負債の乗り越え方、など、エンジニアだからこそ伝えられる濃い情報を発信してもらっています。

——ソーシャルリクルーティングに取り組む企業も増えていますが、SNSは活用されていますか?

高森:媒体で発信した情報を拡散するために活用していますね。Facebookは採用ページもカンパニーページも頻繁に更新しているので、フォロワーが一定数ついてきました。投稿時間は、朝と夜の通勤時間に合わせるようにしています。

ただ、まだまだ活用できる余地はあると思っています。Twitterアカウントなどももっと活用していきたいですね。

採用PRの効果測定は、入社後のギャップ

——ターゲットごとに活用する媒体も使い分けているんですね。KPI設定はされていますか?

高森:KPI設定に関しては、現状はコンテンツの発信回数と頻度を目標に設定しています。まずは「freeeの内情を知りたい」というニーズに応え、想定するターゲットごとに発信する内容を変えるために、頻度高くたくさんの種類のコンテンツを継続的に発信していくことに注力していこうと考えているためです。

また入社直後のアンケートに加えて、入社2、3ヶ月目のメンバーを対象に、入社後にギャップがあったかどうかのアンケート調査をはじめました。質問項目としては、「実際に(数ヶ月過ごしてみて)期待値とのギャップはあったか?」「発信されている情報と実態にズレはなかったか?」などです。

今のところネガティブなギャップは上がっておらず、大体「期待値通り」の回答ですね。以前に比べて「ポジティブなギャップがあった」という回答は減りましたが、それは嬉しいことではあるんですよ。ポジティブなギャップがあったということは、採用PRとしては自社の魅力が伝えきれていなかったということになりますから。

——組織の透明性を上げるという意味でも、入社前後のギャップをヒアリングするのは素晴らしい取り組みですね。採用PRに取り組み始めたことによって、得られた変化はありますか?

高森:以前に比べて「採用ブログをこの記事を読んで、〜についてお伺いしたいのですが」というお話を頂くことや、応募時に面接官に対して「この前の〜の記事を読んでお会いしたいと思っていたんです」という声を頂くことが増えてきました。
現在中途採用ではダイレクトとリファラル採用で8割近くを占めていますが、今後、事業や会社の規模がさらに拡大しても、自社での採用力を維持していくためには、やはり採用PRに注力していくことが重要だと考えています。

——採用PRに取り組む前から自社採用に成功していた理由はなんだと思いますか?

高森:メンバー自身がfreeeで働くことに意義を感じられていたからだと思います。自分が働いている会社をすごくいいと思えていたら、大切な人にも自信を持って勧められますよね。

そういう意味では、経営陣が創業当初から組織づくりに力を入れていたのが大きいと思います。ミッションやバリューといった価値基準が明確で、目指す方向性が伝わりやすいから、一体感が生まれるんですよね。

採用PRの成否を決めるポイント

——今後採用PRをより成功させていくために重要なポイントはなんだと思いますか?

高森:採用PRにおいては、最終的に自社の採用につなげていけるかが最も重要です。freeeという会社を知ってもらい、実現したい世界観やミッションを理解してもらうことに加えて、目指す世界観に共感してもらえるか、自分も一緒に目指したいという当事者意識を喚起できるかが大切なポイントだと考えています。

どういう人に、どんな情報を届けたいのか、その情報を見ることでその人にどうなってほしいのか、とより明確にターゲットを定めて、狙いをもって情報発信していくことで、freeeに来てほしいと思える人にfreeeの魅力が伝わって採用につなげていければと思っています。

小野瀬 わかな
小野瀬 わかな Wakana Onose
CO-NECTAR編集部・ フリーライター

採用領域を中心に、企業の情報発信をサポートしているフリーのインタビューライター。

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