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自社のファンをつくる専門部署、ランサーズの「ピープルリレーション室」とは?

ランサーズ株式会社が、2018年9月に、自社のファンとの関係性づくりを目的とした組織「ピープルリレーション(PR)室」を立ち上げました。
ピープルリレーション室は、人事、広報、総務のメンバーで構成されています。従来とは違う新しい組織で、どのように自社のファンづくりに取り組まれているのでしょうか。
今回は、室長の宮沢 美絵氏と、タレント社員である西村 創一朗氏に、ピープルリレーション室立ち上げの背景や、自社のファンとの関係性を築く方法などを伺いました。

インタビュー/CO-NECTAR編集長 管 大輔

プロフィール

宮沢 美絵(みやざわ よしえ)
ランサーズ株式会社 執行役員 ピープルリレーション室 室長
国際基督教大学卒業。カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社、株式会社ミクシィ、株式会社アイスタイルを経て2014年9月、ランサーズ株式会社に参画。事業企画、マーケティング、事業責任者を担当したのち現職。

西村 創一朗(にしむら そういちろう)
ランサーズ株式会社 タレント社員 ピープルリレーション室
HRマーケター。1988年神奈川県生まれ。大学卒業後、2011年に新卒でリクルートキャリアに入社後、法人営業・新規事業開発・人事採用を歴任。本業の傍ら2015年に株式会社HARESを創業し、2017年1月に独立。独立後はHRテクノロジーの専門家として、企業人事やHRテクノロジーツールを提供している大手企業やスタートアップを対象にコンサルティングを行う。HR Technology Conference2017@LasVegasに視察に行き、報告会を開催。2018年11月に中国の上海・深センにHRテクノロジーカンパニーへの視察を予定。講演・セミナー実績多数。2017年9月〜2018年3月「我が国産業における人材力強化に向けた研究会」(経済産業省)委員を務めた。

人事、広報、総務のメンバーで構成される「ピープルリレーション室」とは?

——まずはじめに、ピープルリレーション室について教えてください。

宮沢氏(以下、敬称略):「社内外のランサーズのファンを増やすこと」を目的に、人事、広報、総務のメンバーが一体となって立ち上げたチームです。

私たちランサーズのミッションは、「個のエンパワーメント」です。ランサーズのメンバーも、メディア・記者さんなどランサーズ社に興味のある方も、ランサーさん(ランサーズの利用者)もこれまで以上にエンパワーメントされるような機会や環境を提供していくために、人事と広報と総務の連携を強めていくことにしました。社内外問わずランサーズに関わるすべての人にランサーズをもっと身近に感じていただき、そして繋がっていくことで、さらに「個のエンパワーメント」を世の中に広めていきたいと思っています。

西村氏(以下、敬称略):僕は「採用領域にこそマーケティング思考が必要」だと考えているのですが、念願叶ってマーケティング部門を執行役員として統括していた宮沢が室長に就任しました。

—— 以前のインタビューでも「インハウスリクルーティングに求められる要素」としてマーケティング思考を挙げられていましたよね。ピープルリレーション室は、具体的に何をされているのでしょうか?

宮沢:2018年の9月から、noteマガジン「つながる!ランサーズ」をスタートさせました。まだスタートしてから1ヶ月なので(9月25日取材時点)これからではありますが、仕事の裏側にある思想やストーリーが伝わるような社員インタビューや、部活動の紹介などを更新しています。

西村:社内のコミュニティって、代表的なものだと「部署」ですが、それ以外にもアンオフィシャルなコミュニティってありますよね。例えばアンオフィシャルなコミュニティとして「部活」が挙げられますが、ランサーズにはどんな部活があって、それぞれ誰が所属しているのかとか。実はこれがあんまり可視化されていなかったんです。

そこを改めて可視化することによって、「あの人この部活に入ってるんだ!」みたいなメンバー間の理解や関係性構築にいきてくると思っています。

数値的な目標は置かない。大事にしているのは応募者との関係性づくり

——運用していく上で、何か目標や指標は置いていますか?

宮沢:目標としては、半年以内に「つながる!ランサーズ」が、応募者との関係性づくりに寄与している状態になることを目指しています。

具体的に言うと、「エージェント経由で選考を受けている人が、面接前にランサーズのことを調べたらnoteの記事にたどり着いて志望度が高まった」、「内定承諾後に毎日noteを読んで企業理解を深めていたから入社後の立ち上がりが早かった」といった状態を目指しています。

——PVなどの数値的な目標は追っていないのでしょうか?

宮沢:PV数や記事のシェア数などは特に追っていません。というのも、10万PVあったとしても、ファンが一人も増えていなかったとしたら、それは「ファンづくり・ファンとの関係性づくり」という目標を達成できていないからです。

数値的なKPIは、現段階ではフォロワー数ですが、これも参考程度です。ファン数という意味では一つの指標になりますが、noteのフォロワー全員が採用に繋がるわけではないので。

お互いのことをもっと理解しあって、繋がり続けられるような機会を

——今後はどのような取り組みをされていくのでしょうか?

西村:これからはタレントプールを導入していきたいと考えています。欧米だと当り前の採用手法なのですが、日本企業の多くはまだ、PVとCVの間に候補者との接点をほとんど設けられていないんですよね。

例えば、スキル的にもカルチャー的にも自社にとてもマッチングしていて、一緒に働きたいと思える素敵なマーケッターと出会ったとします。でも、今はマーケッターの募集をしていないタイミングだとしたら、基本的にはそこで関係性が終わってしまう。

しかし、そのマーケッターと関係を持ち続けることが出来たとしたら、マーケッターのポジションがオープンしたときに真っ先に声をかけることが出来ますよね。求人を出したりPRしたりしなくても、理想の仲間を採用することが可能なんです。

そのためにも、例えばnote購読者限定のミートアップイベントを開催するなど、お互いのことをもっと理解しあって、繋がり続けられるような機会を作っていきたいと考えています。

——なるほど。今後も「ファンづくり・関係性づくり」の目標を意識しながら、タレントプール導入といった新しい施策にも取り組んでいくんですね。

宮沢:また、中長期的に、正社員だけではなく、フリーランスの方ともっと共創していける環境を整えたいと考えています。

これまではランサーズという既存サービスを伸ばすことにコミットしてきた印象が対外的に強いと思うのですが、新規事業にも力を入れていくので、例えばフリーランスの方と共同で新規事業を立ち上げたりとかも面白そうですよね。

「つながる!ランサーズ」も、正社員だけで運営するのではなく、ランサーさん(ランサーズの利用者)と一緒に編集体制を作れたらいいなとも思います。

ピープルリレーション室での取り組みを通して、私たちのミッションである「個のエンパワーメント」を実現できるような機会提供を増やしていきたいと思います。

まとめ

採用PRに取り組む上で、フォロワー数やPV数、シェア数など数値目標を設定している企業もありますが、「面接に応募してもらう」「選考中の応募者に対する動機づけ」「内定者が入社前までに企業理解を深めるためのツール」など、メディアのゴールは様々です。

ゴールを達成するために最適な目標設定になっているか、そもそも数値目標を設定することが最適なのか、見直してみてもいいかもしれませんね。

また、PVとCVの間に候補者と接点の機会を設けられていない企業は、せっかくの出会いを大切にするためにも、タレントプールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

小野瀬 わかな
小野瀬 わかな Wakana Onose
CO-NECTAR編集部・ フリーライター

採用領域を中心に、企業の情報発信をサポートしているフリーのインタビューライター。

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