
自社の魅力が伝わる社員インタビューのコツ&質問集
採用PRや広報のために、社員インタビューに取り組む企業が増えています。ストーリーを通して、自社の魅力や企業理念を伝えることができる社員インタビュー記事には、求職者に対する動機づけの他にも、社内広報などのメリットがたくさんあります。今回は、社員インタビューに使える質問集や、社員インタビューのコツをまとめました。
採用PRに取り組むなら、社員インタビュー記事の制作はマスト!
社員インタビューは、一般的に採用PRや広報を目的として行われます。
採用PRを目的として取り組まれる社員インタビューの場合、「どんな人が働いているのか」を伝えることは、求職者にとって安心材料の一つになりますし、「自分もこの人と一緒に働きたい!」という動機づけの要因にもなります。
また、自社の理念や価値観、魅力を伝える上でも、ただ「自社の魅力はこれですよ!」「自社に入社すると、こんな仕事を経験できますよ!」と伝えるよりも、社員一人ひとりのストーリーを通して伝えることで、よりリアルに自社の魅力や価値観を伝えることができます。
そして、社員インタビューは社内広報においても重要な役割を担ってくれます。
社員がインタビューを受ける中で、これまでのキャリアの棚卸しをすることができますし、自社に対して感じている魅力やこれからの目標を改めて口にすることで、帰属意識の向上やモチベーションアップに繋がります。また、社員同士がお互いを知るきっかけにもなるので、社内コミュニケーションの活性化も期待できます。
社員インタビューに使える3つの質問例
社員インタビューには、事前準備が必須です。深い質問はインタビュアーとインタビュイーの関係性が構築できていないと上手く答えを引き出せないので、簡単に答えられるような質問から、その社員の価値観や経験に触れるような突っ込んだ質問まで用意しておきましょう。
以下に、社員インタビューに使える質問例を3つまとめました。
質問例①会社とその人の関係について
- なぜこの会社に入社したのですか?
- 会社を知ったきっかけは何ですか?
- 入社の決め手となったポイントや出来事はありますか?
- 入社前に不安はありましたか?
- 実際に入社してみてどうでしたか?
- 入社前と入社後で会社のイメージは変わりましたか?
- 入社後、一番苦労したことはなんですか?
- その苦労をどうやって乗り越えましたか?
- 会社の特徴は何だと思いますか?
- 会社の好きなところはどこですか?
- 会社の課題だと感じていることは何ですか?
- この会社をどうしていきたいですか?
質問例②仕事・業務内容について
- 入社後のキャリアを教えてください。
- 現在の仕事内容を教えてください。
- その仕事(職種)を選んだ理由は何ですか?
- 仕事の面白い部分、難しい部分を教えてください。
- これまでで一番大変だった仕事(プロジェクト)は何ですか?
- (上記の質問に対して)どう乗り越え、どんな学びを得ましたか?
- お客様(仲間)との忘れられないエピソードはありますか?
- これから挑戦してみたい仕事は何ですか?
- 今はどんなことに力を入れていますか?
- これからどんなキャリアを築いていきたいですか?
質問例③プライベートについて
- プライベートはどのように過ごしていますか?
- 趣味など、社外での活動で注力していることはありますか?
- 個人として大切にしている考え方はありますか?
- (母親や父親の社員の場合)子供との時間をどう過ごしていますか?
- (時短勤務の父親や母親の場合)プライベートとの両立はできていますか?不安や悩みなどはありませんでしたか?
- プライベートでの今後の展望を教えてください。
魅力を引き出す社員インタビュー3つのコツ
質問例ではどのような質問を社員にしていけば良いかが理解できたと思います。続いて、社員の魅力を引き出すためのコツについて説明していきます。
1. 社員の魅力=会社の魅力。一人ひとりのストーリーを引き出す
インタビューでは、「どれだけ深掘りできるか」が非常に重要です。
「Q.入社した理由は?」「A.風通しの良い社風だからです」といったありきたりなやりとりでは、どこにでもあるインタビューになってしまいます。具体性のないストーリーでは、自社の魅力は伝わりません。
「風通しの良い社風が魅力」だとしたら、なぜ風通しが良いと感じているのか?その理由やそれを象徴する具体的なエピソードなど、その人ならではのストーリーを引き出しましょう。
2. 記事のゴールを設定してからインタビューに臨む
「誰に、その人のストーリーを通して自社の何を伝えて、どう行動してもらうのか」。このゴール設定をきちんと明確にした上で、社員インタビューに臨みましょう。
「1.社員の魅力=会社の魅力。一人ひとりのストーリーを引き出す」で、深掘りが大切だとお伝えしましたが、記事のゴールによって深掘りすべきポイントは変わります。
例えば、新卒採用に活用したい社員インタビューであれば、部長に深掘りすべきポイントは、部下に対する想いや取り組みなどのマネジメントの部分です。女性向けの記事であれば、出産・育児を経て復帰したママ社員に、休暇前の不安や、それを乗り越えられた仲間に対する感謝、ブランクに関係なく活躍できている環境を深掘りするのが良いでしょう。
3. 本音を話せる関係性づくり
紆余曲折あった経験を赤裸々に話してもらえるかどうかが、社員インタビュー記事の質を決定する大切な要因となります。ネガティブな内容も話してもらえるような関係性を、インタビュアーとインタビュイーの間で築けるかどうかが大切です。
当たり障りのない良いことばかりが連なっている社員インタビュー記事では、読者に「社員インタビューだから良いこと言ってるんでしょ」という印象を与えてしまいます。
会社的に掲載できない内容は記事作成時に調整すれば良いので、インタビューの時間はとにかく相手の本音をしっかりと引き出しましょう。
相手との関係性を築くために、会議室ではなくカフェで行うといった環境づくりから、インタビュイーと仲の良い人をインタビュアーにするなどといった人事面、「会社的にまずい内容は編集の時点でカットするので、ここでは何でも話してください」と相手に伝えるなどといった、良い空気作りの配慮をしましょう。
上手くいったことだけでなく、いかなかったことも含めて、自分のこれまでのキャリアや人生の話をするというのは、とても勇気のいることです。インタビュアーも、相手の話に敬意を払い、真摯に受け止めるという覚悟を持って社員インタビューに臨むことが、なによりも大切だと思います。
共感を生む社員インタビューが採用PRを加速させる
「第三者に対しての方が本音を話しやすい」「リソースや経験・知識の問題で、採用(広報)チームが社員インタビューを担当するのが難しい」といった場合は、プロに外注するのも一つの手でしょう。
社員が100人いれば、100通りのストーリーが必ずあります。個性あふれる社員の想いをしっかりと引き出し、自社の魅力がしっかりと伝わる社員インタビュー記事を作りましょう。