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採用広報とは?発信するべきコンテンツや企業の成功事例も紹介

採用競争が激化している今、採用媒体に求人情報を掲載するだけでは優秀な人材を集めることが難しくなっています。そこで注目されているのが「採用広報」です。今回は、採用広報の重要性や具体的な取り組み方、発信するべきコンテンツをご紹介します。

採用広報とは?

採用広報とは、自社に合った人材を獲得するために企業が行う採用のための広報活動のことを言います。

一般社団法人日本経済団体連合会は、採用における広報活動について次のように定義しています。

広報活動とは、採用を目的として、業界情報、企業情報などを学生に対して広く発信していく活動を指す。(中略)広報活動の開始日より前に行うことができる活動はホームページにおける文字や写真、動画を活用した情報発信、文書や冊子等の文字情報PRなど、不特定多数に向けたものに限る。

一般社団法人日本経済団体連合会『「採用選考に関する指針」の手引き』

現在では、自社の魅力や認知度向上のためにオウンドメディアやブログ、SNSを利用して情報発信をする企業が増え、採用活動の一部として採用広報が注目され、定着しつつあります。

「求人広告を出す」「エージェントに依頼する」など、従来通りの採用活動だけでは伝えられない自社の魅力を発信していく採用広報は、自社のファンを増やしていくための活動とも言えるでしょう。この自社のファンを増やす採用広報活動は、今後の採用活動を左右する重要な施策となっています。

なぜ今「採用広報」が重要なのか?

では、なぜ今採用広報の重要性が高まっているのでしょうか。企業が積極的に採用広報に取り組んでいる理由とその背景を見てみましょう。

1.人手不足による採用難。売り手市場で選ばれるために必要だから

少子高齢化の影響で人口が減少している日本では、人手不足が問題となっています。その結果、採用市場は売り手市場になり、「求人を出せば人が集まる」時代は終わりました。数ある求人の中から「選ばれる会社」になるために、自社の魅力を伝えることが重要なのです。

2.働き方が多様化し、会社に所属する意味が薄れているから

副業やフリーランスなど、働き方が多様化している昨今。企業組織の内部と外部の垣根が曖昧になる中、会社に「正社員」として所属することの意義が改めて問われています。従来のような「人材を企業で囲い込むスタイル」が成立しなくなってきているからこそ、改めて「なぜその企業で働くのか」という理由やメリットなどをきちんと明示し、伝えていくことが重要です。

3.採用広報は、従来の採用手法よりも費用対効果が高いから

これまでは人材紹介会社(エージェント)や採用広告をつかった採用活動が主流でしたが、最近は採用ツールが多様化し、企業が直接求職者にアプローチすることが可能になっています。
従来の手法には「1人あたりの採用コストが高い」「ミスマッチが発生しやすい」という問題がありました。しかし、採用広報に取り組んで自社の文化や魅力を適切に伝えることができれば、エージェントなどを経由せずに、マッチング度が高い求職者と出会えるようになったのです。
また、自社について知った上で応募してもらえるようになれば、選考過程で自社のことを伝える時間を最小限に抑えられます。求職者を知るために時間を使えるようになるので、さらにマッチングの精度を高めることが可能です。
結果、入社後の早期離職率も減るので、採用広報は従来の採用手法よりもはるかにコストパフォーマンスが良い採用手法といえるでしょう。

採用広報の手法

採用広報の重要性について理解したところで、どのように取り組めばいいのか、その手法について具体的にご紹介していきます。

採用広報の手法を、トリプルメディアで考えよう

トリプルメディアとは、企業がメディア戦略で利用するメディアを「オウンドメディア」「ペイドメディア」「アーンドメディア」の3つに整理・分類したフレームワークのことです。
採用広報においても、それぞれのメディアの特性を活かし、効果的に組み合わせていくことが重要です。ここでは、それぞれのメディアの概要と活用方法を解説していきます。

オウンドメディア

オウンドメディアとは、自社で所有しているメディアを指します。

<具体例>
・コーポレートサイト
・採用サイト
・自社ブログ
・採用パンフレット

自社の権限で自由に情報発信ができるので、ペイドメディア(採用広告)では伝えきれない情報も補完できます。
そのため、求職者への新規アプローチや、すでに興味を持っている求職者に対してさらに自社への理解を深めてもらうことを目的に活用するのに適しているメディアです。

関連記事:
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採用PRを目的としたオウンドメディア&企業ブログ31選!

アーンドメディア

アーンドメディアとは、閲覧者同士が交流できるメディアを指します。

<具体例>
・SNS(Facebook、Twitter、Instagram…etc.)
・転職口コミサイト(Vorkers、転職会議etc.)

第三者からの視点で企業の評判が作られているメディアであり、どのような情報が発信されるかをコントロールできないのが特徴です。すでに自社に興味を持っている求職者がさらに理解を深めるために使われることが多く、企業としてはここでどのように言及されるのかまでを考えた広報活動が求められます。

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【事例つき】採用活動におけるFacebookの効果的な利用方法とは?
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ペイドメディア

ペイドメディアとは、広告枠を購入して広報する有料のメディアを指します。

<具体例>
・求人媒体への掲載
・就職活動・転職活動関連のイベント出展

オウンドメディアやアーンドメディアでは情報が届かない層にも出会える可能性があるので、認知獲得や新規アプローチに適しているメディアです。

また、すべてのメディアが「オウンドメディア」「アーンドメディア」「ペイドメディア」の3つにはっきりと分類されるわけではありません。例えば、ダイレクトリクルーティングサービスのWantedlyはペイドメディアとオウンドメディアの中間ですし、SNS広告(Facebook広告など)はアーンドメディアとペイドメディアの中間になります。それぞれの特徴を理解した上で、自社の採用広報に活かしていくことが重要です。

採用広報で発信するべき7つのコンテンツ

採用広報の活動の軸は「情報発信」になりますが、ただやみくもに自社に関する情報を発信していてもファンは増えません。採用広報を成功させるためには、求職者が求めている情報を適切な形で発信することが大切です。ここでは、採用広報を強化する際に発信するべきコンテンツをご紹介していきます。

1. 社員インタビュー

社員インタビューは、自社の文化や価値観をより効果的に伝えるためにストーリーテリングを取り入れた手法の代表例です。自社ならではの文化や価値観を体現している社員のストーリーを伝えることで、マッチングの精度や求職者の志望度を高めることができます。

2. 創業者や経営者の想い

ただ企業の歴史や事業内容を伝えるより、そこに込められた創業者や経営者の想いを伝えましょう。「なぜ創業者がこの会社を立ち上げようと思ったのか」「どういう社会貢献をするために、どこを目指しているのか」を表現することで、企業理念に共感した求職者からの応募を促すことができます。

3. 社内制度や働き方

働き方が多様化する中、「その企業に所属する理由」の一つになりうるコンテンツが社内制度や働き方です。求職者が求める働き方が実現できる環境なのかどうか、働き方にまつわる取り組みに積極的な企業はどんどん発信しましょう。なぜその制度や働き方を採用したのか、その理由も合わせて発信するとより共感が生まれます。

4. プロダクトの開発過程や込められている想い

プロダクトの開発過程やそれに込めた想いを通して、その企業や職種が大切にしている視点や姿勢を分かりやすく伝えることができます。徹底的にこだわったポイントや、顧客の幸せのために質を追求した担当者の情熱など、自社ならではの魅力を伝えましょう。

5. 自社で開催したイベント

自社で開催したイベントは、社風がよく伝わるコンテンツです。当日の写真も多めに掲載すると雰囲気がよく伝わります。「もっとお互いを深く理解するために採用イベントを開催した」「スタッフの納品力の向上を目指して定期的に社内コンテストを開催している」等、なぜ開催したのかの理由も合わせて紹介することで自社が大切にしている価値観を伝えることができます。

6. 社員による日々の気付き

仕事を通した日々の気付きを社員が記事などにするパターンです。広報担当者や採用担当者が書くのではなく、現場の社員がそれぞれの視点で自由に書くことで、求職者は「自分がこの会社に入社したらどんな風に働けるのか」「どんな仕事を任せてもらえるのか」「一緒に働く仲間はどんな視点で物事を見ているのか」といった入社後のイメージをより鮮明に描くことができます。

7. 企業文化

求職者と企業がお互いにマッチング度を測るために重要なコンテンツの一つです。企業文化を明文化し、その具体例(企業文化を体現している例)として上記の1〜6のストーリーを合わせて発信するとより効果的です。

採用広報を実践している企業の事例

実際に採用広報を実践している企業の成功事例をご紹介します。

株式会社メルカリ「mercan(メルカン)

社員インタビュー自社イベントなど、メルカリの企業文化が体現されているストーリーが様々な観点から伝えられています。また、採用広報で発信するべきコンテンツの一つとして「社員による日々の気付き」をご紹介しましたが、メルカリはエンジニアが記事を書いているメルカリエンジニアブログもあります。

サイボウズ株式会社「サイボウズ式

「サイボウズ式」は企業広報の一環として運営されているメディアですが、知名度が上がった結果、サイボウズ式をきっかけにサイボウズへの入社に至った社員が年々増えているそうです。自社の紹介だけではなく、自社の事業やプロダクトに関連するテーマやキーワードで記事を書くことも、求職者に興味を持ってもらうポイントになることがよく分かる事例です。

株式会社リブセンス「livesense info

社員インタビュー社内制度・勉強会についての記事が充実しているメディアです。内定者が新規事業案をプレゼンする様子が紹介されていたりと、「リブセンスにはどんなタイプの人材が向いているのか」がよく分かるストーリーがたくさん紹介されています

株式会社ベイジ「ベイジの日報

採用担当者や広報担当者が運営するブログではなく、様々な立場のスタッフがそれぞれの視点で記事を書いているブログ。株式会社ベイジは「Web制作会社 採用」というキーワードで常に上位をキープしている企業で、ベイジという会社を知らないけどWeb制作会社への入社を検討している求職者に対してもしっかりとアプローチしているメディアです。知名度の低い中小企業の採用広報戦略としてとても参考になります。

株式会社BAKE「the BAKE magazine

約50,000フォロワー(2018年8月現在)のフリーライター塩谷 舞さんが編集長を務めている、BAKEのthe BAKE magazine。採用広報においてストーリーテリングの活用はコンテンツへの共感度や質を左右する重要な要素となるので、ストーリーで伝えるプロにクオリティの担保をお願いするのも一つの方法でしょう。

採用広報への取り組みが、企業の採用を成功させるカギ

コスト面においても、マッチング度という意味でのクオリティ面においても、従来の採用手法に比べて圧倒的にパフォーマンスが高い採用広報。それぞれのメディアの特性を理解した上で、自社のファンになってもらうための企業価値を効果的に発信していきましょう。

ここまで「採用広報」という言葉を用いてきましたが、今後CO-NECTARでは「採用PR」という言葉を用いて情報の発信をしていきます。
採用PRとは、単純に自社を広く知らせる(広報)のではなく、未来の仲間になるべき人に熱狂的なファンになってもらう(PR)ための関係性づくりの手段を表します。
私たちは、そんな関係性づくりの架け橋となるような情報をお伝えしていきます。

参考記事:「あなたの会社は友人に勧めたい会社ですか?」HARES 代表 西村創一朗氏に聞いた、採用PRの本質

小野瀬 わかな
小野瀬 わかな Wakana Onose
CO-NECTAR編集部・ フリーライター

採用領域を中心に、企業の情報発信をサポートしているフリーのインタビューライター。

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