
【事例つき】採用活動におけるTwitterの効果的な利用方法とは?
コミュニケーションツールとしてはもちろん、今やユーザーにとって情報入手手段のひとつともなっているTwitter。低コストで多くのユーザーに継続的に情報を発信できるため、業務の一環として、Twitterのアカウントを持つ企業も多いのではないでしょうか。そこで今回は企業のTwitter利用のなかでも、特に採用活動に絞り、そのメリットと事例から効果的な利用方法をご紹介していきます。
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採用活動にTwitterを利用する3つの理由
なぜ多くの企業が採用活動にTwitterを利用している理由は大きく3つあります。
1.Twitterにはアクティブなユーザーが多いから
2017年10月、日本でのTwitter月間利用者数は4,500万人を越えています。国内では人気の高いSNSで、月間アクティブ率も70%超とアクティブユーザーも多く、うまく利用すれば多くの人にアプローチすることができます。
また、総務省が毎年発表している情報通信白書平成29年度版によると、Twitterを利用している年齢層は10代が61.4%、20代が59.9%です。この数字を見てもわかるように、学生層のユーザーが多く、新卒採用にも有効になり得ることから、企業は積極的に採用活動にTwitterを利用しています。
2.比較的気軽に継続的な発信ができる
ユーザーに自社を覚えてもらうためには、継続的な情報発信が重要です。Twitterは1回の投稿が140文字という制限があるため、ちょっとした内容でも気軽に投稿できるのは、継続的に情報発信できる大きな理由になっています。また、ほかのSNSに比べて拡散性が高いため、工夫を凝らした投稿を続けていれば、フォロワー以外の多くのユーザーにも認知してもらうことが可能です。
3.採用コストを抑えながら、マッチ度の高い人を見つけられる
企業としてTwitterを運用する際、人的コストはかかるものの、運用自体は無料でできるため、Twitter経由で採用ができれば、求人広告を出すことに比べて非常に低コストで済みます。また、継続的に投稿を続けていくことで、自社についての理解を深めてもらうことができ、マッチ度を高めることも可能です。さらに、Twitter経由で応募してきたユーザーの投稿を見ることで、履歴書だけではわからない人となりも見ることもでき、双方にとって大きなメリットをもたらします。
採用を目的とした3社のTwitter利用事例
それでは実際に採用を目的としてTwitterを利用している企業の事例を3つご紹介します。ポイントは、Twitterならではのユーザーとの近さを活かした親近感の演出です。
(事例内で紹介しているフォロー・フォロワー数、ツイート数はすべて2018年8月27日現在のものです。)
株式会社DeNA
ツイート数841 フォロー1,352 フォロワー2,498 2010年11月運用開始(2018年11月時点)
プロ野球球団も所有するインターネット関連企業、株式会社DeNAの新卒採用のための専用アカウント。運用開始が2010年と、インターネット関連企業らしくかなり早い時期から採用のための情報発信を行っています。
新卒向けということで、インターン情報、新卒社員紹介、DeNAの取り組み紹介などを中心に投稿。学生は、このアカウントだけをフォローしていれば、必要な情報を入手することが可能になっています。
株式会社スヴェンソン
ツイート297 フォロー1,089 フォロワー1,151 2015年3月運用開始(2018年11月時点)
創業34年を迎えたヘアケアメーカー、株式会社スヴェンソンの新卒、中途採用のためのアカウント。採用に関する情報はもちろん、社内でのできごとや、社員の人となりがわかる投稿も多く投稿されています。また、グループ会社が製作している商品を紹介しながら、それを自社に関するコンテンツに変換するなど、投稿の中でストーリーをつくるのも上手で、会社の雰囲気がよく伝わる内容になっています。
株式会社セルタン
ツイート7,973 フォロー4,232 フォロワー78,156 2017年3月運用開始(2018年11月時点)
国産のソファーメーカー、株式会社セルタンの新卒採用専用アカウント。2017年3月運用開始とまだ日が浅いながら、圧倒的なツイート数、フォロワー数を誇っています。
運用開始から約1年半でこれだけの投稿、フォロワー数の多さを実現した秘訣は、採用に関する情報のほか、自社商品の紹介を上手くコンテンツ化していること。そして、リプライに対して丁寧な返信をしていることなどが挙げられます。また、フレンドリーな語り口によって、フォロワーとの距離を近く感じさせるなど、Twitterの特徴をよく理解した投稿がエンゲージメント率の高さを実現しています。
Twitterを採用活動に利用するに際の2つの注意点
採用活動のおいて高い効果を発揮するTwitterですが、注意すべき点として次の2点が挙げられます。
1.拡散力が高いため、炎上に注意
Twitterは拡散力が高いことが大きなメリットですが、逆にその拡散力の高さによって、思わぬ炎上をしてしまうことがあります。
TwitterがほかのSNSと比べて炎上しやすいのには大きく2つの理由があります。
1つは匿名性の高いSNSであることです。Twitterは必ずしも本名でアカウントを取る必要がないため、匿名で登録し、誹謗中傷を繰り返すアカウントも少なくありません。
2つ目は、1回の投稿が140文字という短文であることです。140文字のなかで情報を伝えようとすると、どうしても伝えきれない部分が抜け落ちてしまい、誤解されやすいといった特徴があります。
これらのことを踏まえ、Twitterで炎上を防ぐには、コンテンツの編集方針を事前にしっかりと決めておくことが重要です。そして、万が一炎上してしまった場合には、どのような対応をとるかをあらかじめ考えておきましょう。
2.ユーザーとのコミュニケーション方針を決めておく
Twitterは、フォローやリツイートをするのに相手の同意を必要としません。仮にフォローしていなくてもコメントのやり取りができるため、コミュニケーションが取りやすく、ユーザーとの距離が近いという特徴があります。しかしこのリツイートやコメントのやり取りによって、炎上に発展してしまうことも珍しくありません。
ユーザーのなかには、フォローしていないユーザーからリツイートやコメントされることを嫌がるユーザーもいます。また、相手の立ち位置や人となりを知らないままやりとりするうちに、相手が触れられたくない部分に踏み込んでしまうこともあり得ます。
これらのリスクを避けるには、ツイートに対してリプライがついた時、自分たちがリツイートする時、また自社について言及しているツイートをみつけた時にどのように対応するのか、リツイートの基準やユーザーとの関わり方などの方針を決め、ルール化しておくべきでしょう。
まとめ
拡散性が高く、ユーザーと気軽なやり取りが可能なTwitter。今回ご紹介した企業アカウントも、それぞれ独自のツイートで多くのユーザーの支持を得ています。しかし1つでも利用を間違えてしまうと炎上してしまう可能性も十分にあり得ます。Twitterで採用活動をする際には、リスクもあることを理解し、そうならないためのルールをしっかりと決めておくことが重要です。特に複数人でアカウントを管理する場合は、ルールを徹底しておかないと炎上するリスクが高まりますので、注意して利用しましょう!